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留学を目指す日本人に足りない力は何でしょうか。多くの日本人留学生を世界に送り出してきたプロ留学カウンセラー、ポール・カレンダーさんに、日本人が留学の出願準備をするときに気をつけるべき具体的な心得をうかがってきました。ちなみにポールさん、かなりのイケメンです。
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ポール・カレンダー(Paul Kallender)
留学コンサルティング会社ニュー・スタンダードの留学カウンセラー。英国出身。コロンビア大学ジャーナリズム大学院にて 修士号(M.S.)を取得。PR・コピーライター、科学技術分野におけるジャーナリスト、翻訳者、リサーチャーとしても活躍中。企業家。近著In Defense of Japanなど、様々な執筆活動を行っている。
ニュー・スタンダードの留学カウンセラーとして、大学院留学やMBA留学を目指す人たちにどのようなサポートを行っているんですか?

ニュー・スタンダードで行っているのはMBA、やMPA、MA、そしてPhDコースへの入学を希望する方たちの出願書類をオプティマイズ(最適化)するサービスです。私たちは、出願書類こそが留学を実現する最も重要な手段と考え、クライアントの出願書類を可能な限りオプティマイズします。そのために、カウンセラーとして何度もクライアントと面接し、スカイプを通じてコンサルテーションを行い、書類の英文校正を必要なだけ繰り返し行います。
私の仕事の質がクライアント留学の成功にダイレクトに関わってくるサービスですから、他の大手の留学斡旋会社のカウンセラーよりも、クライアントにかなり深くコミットしたサポートを行っていると思います。

前原誠司さんと
私たちのサービスの鍵であるオプティマイズ(Optimize)とは、留学の出願に関するあらゆるプロセスで、クライアント自身が「情報に基づいた決定」ができるように手助けすることです。具体的に言えばクライアントのスクール選びから出願のタイミング決定、出願と勉強のバランスのとり方、学校訪問の必要性や出願戦略の立て方、そして面接の練習からフォローアップ、選考委員会とのやりとりまで、必要なすべてのプロセスをサポートします。
オプティマイズ(Optimize)サービスの肝は、クライアントが書いた英語エッセイや出願書類の途方もない回数の英文校正です。依頼を受けたら、素早く、かつ親身になって英文の質を上げるための具体的なアドバイスと英文校正を行い、英文エッセイの内容が何であろうと ―PSであろうが“Goal”であろうが、“Ethical Dilemma”であろうが ―、とにかくクライアントが書いたあらゆる英語エッセイを最高の状態にします。これと同様の校正サービスを履歴書や推薦状でも行います。
例えば、一人のMBA志願者が5つのスクールに出願する場合、私は全部で200から500回のコンサルティング、Eメールでのやり取り、ミーティング、英文校正を行います。45万円のコース料が高いと感じる方もひょっとしたらいるかもしれませんが、クライアントは私達の仕事を知り、希望のスクールに合格すると、「ニュー・スタンダードはこれまでの人生で一番安い買い物だったなぁ」と実感してくださいます。
現在の新しいビジネス・モデルとカウンセリング・モデルを立ち上げてからは、以前よりも少人数のクライアントを対象にした、よりインテンシヴなサポートを行うようになりました。2005年ごろはだいたい年間に70から80名のクライアントを受けていました。この中には、一度だけエッセイやレターの添削を行ったケースも含まれていますが、このタイプのサービスは2007年終了して、現在の新しいタイプのサービスに切り替えました。
品質とクライアント・ケアを向上させた新しいサービスに改良してからというもの、以前より少人数の、もっと熱意のあるクライアントが集まってくるようになりました。私自身、スタンフォード大学出版での出版経験があり、受賞経験のあるライターとして、量よりも質をより重視したサービスに移行するのは自然の流れでした。コンサルテーションでは、クライアントからの依頼に24時間以内にレスポンスするという倫理を守っています。より深くクライアントにコミットした質の高いサービスを維持するために、今は年間で10名のMBA留学志願者、20名程度の大学院留学志願者以上の数は受け入れないように制限しています。
成功率ですか。個人的には私のコンサルテーション・サービスを完全に受けていただいたクライアントの留学成功率は、2005年から100%をキープしていますね。これまでに受け持った200人のクライアントのうち、うまくいかなかったケースは2件だけあります。あるMPAコース希望のクライアントと、何らかの事情で途中でコンサルテーションを受けるのをやめてしまったMBAコース希望のクライアントだけです。
クライアントの個人的な情報はコンフィデンシャルですので、特定のクライアントの思い出について語ることはできないんですが・・・。私のスタンスとしては、一緒に留学出願への長い冒険の旅を楽しんでくれるクライアントに対しても、その旅を結果を出すための単なるプロセスに過ぎないと考えているクライアントに対しても、同じように価値のあるクライアントとして全力を尽くしてサポートしている、と言えばいいでしょうか。
そうですね、私には海外特派員としてのキャリアがあり、私の仕事はBBCなどの大手メディアでも扱われています。最近は、スタンフォード大学出版から “In Defense of Japan” を出版しました。企業家でもあります。私は思うのですが、豊かで経験豊富なバックグラウンドがあり、ファーストクラスのスキルを持ち、トレーニングを受けてきた人間は、いいカウンセラーになる素質があるんです。ニュー・スタンダードの仕事は、私自身が留学生としてコロンビア大学に出願したときの経験が元になっています。
ちょうどコミックライターのP.J.O’Rourkeのように、私は自分自身、情熱と、狡猾さと、効果的な工夫を加えて自分の出願書類を書きましたね。けれども、文章の基本的な構造やアプローチは、経験豊富なプロの書き手からのフィードバックやトレーニングから技術を盗み、深く吸収したライティングの規範に基づいたものでした。
2001年に、日本の有名な日用品メーカーで販売マネージャーをしていたイギリス人の古い友人がMSを取得するためにImperial College Londonに出願する手伝いをしたのが、今のビジネスをはじめるきっかけでした。
その時気づいたのは、知的な熟練セールスマンであってさえ、自分自身をエッセイの中で表現することができないという事実です。彼の出願書類はまるで彼自身の魅力や知性が彼を見捨ててどこかに行ってしまったかのようなしろものでした。ライティングは不恰好でぎこちないし、文法はめちゃくちゃ、メッセージはこんがらがっていました。
ネイティヴ・スピーカーでさえ、簡潔に、美しく、情熱的に、論理的な説得力をもって英語で文章を書くことが、いかに難しい技術であるかを思い知ったんです。それがほんのちょっと彼のライティングを修正しただけで、合格できたのです。彼はその違いにショックを受けていましたね。友人を助けられるのはうれしかったですし、、彼は私には明らかにいいエッセイが書けるように人を助ける才能があると言ってくれました。
彼には本当に感謝しているんです。だってそのおかげで今このビジネスでこんなに成功しているわけですからね。
私の役割は、クライアントがグローバルマーケットで競争に立ったときに不利になるものを取り除くことです。その目的のために、彼らの人生を変えることのできるコミュニケーション・スキルを与えるのです。
クライアントのほとんどは、知的で、能力の高いプロフェッショナルがほとんどで、海外経験がある方ばかりです。彼らに「欠けている能力」があるとはいえません。
ですが、彼らは多くの場合「経験」に欠けています。そして、策略や罠、レベルの高いコミュニケーションの機微をあつかうための基盤が欠けているのです。日本における教育、特に英語教育は、受身にものごとを理解するスキルに基づいていますので、自分を表現して個性を伸張する能動的で積極的なスキルが身についていないわけです。
それと同時に、日本の教育は、日本人にコミュニケーションの心理的バリアを植え込んでいます。日本人は、自分たちがどんなに他の国の人々と異なっているか、その文化がいかにユニークであるかを知識として叩き込まれています。こういった前提がバリアとなってコミュニケーションを難しくしているのです。
クライアントの中には、「成功しなければならない」というマインドセットが欠けている人すらいます。基本的なことを言えば、彼らが競っている相手は、ネイティヴ・スピーカーで、かつ世界的にトップレベルの才能を持つ人たちのなかでも選りすぐりの人々なわけです。ライバルのほとんどが力のあるリーダーであり、有能な同僚たちよりももっとアグレッシブに成功を追いかけるタイプの人々であることに気づいていないと思います。
自分の第一言語ですら最高の願書が書けないとしたら、第二言語である英語で書くのがどれだけ難しいと思いますか?つまり私の役割は、クライアントの才能、業績、気持ちや考え方、求めるもの、野心や情熱などが、真に、そして説得力をもって伝わるように力を尽くす。これはもう重労働です。私の仕事は単なる英文校正やライティングの仕事ではなくて、クライアントが希望のスクールに彼らのロジックのあり方と情熱を理解されるように、そして留学に成功できるように、彼らのメッセージを効果的に伝えるサポートをすること、そして彼ら自身のもつコミュニケーションのバリアを取り除くことなのです。
面白い質問ですね。前の質問とも関連しています。でも私の答えはもっと深いところにあります。原理的な問題は、留学をすることで、単にそのスクールのプログラムで生き残りたいだけなのか、それともその経験を通じて知的に豊かになって向上したいのか、ということなんです。私が考える具体的なスキルは次の4つです。
1. 英語で深く理解するスキルをつけること。もしあなたがインターナショナルな環境に触れる機会がなかったり、ネイティヴ・スピーカーと触れる機会が日常的にないというなら、少なくとも留学する一年前から、レベルの高い、リアルな英語メディアに毎日触れるようにしてください。iBTで100を超えるとか、GMATやGREで高いスコアを取る、というような単純な目標を超えて、もっと基本的な部分で英語を深く理解できるかどうか、という問題を解決しなければならないんです。リアルな英語の世界に触れて、それが理解し、把握できる力をつけてください。WSJを読むのでも、Bloomberg TVを観るのでも、方法はなんでもいいですから。
2. 次に、英語を書くときには必ず覚えておくこと。それは、最初に自分が伝えたいポイントを書いて、それから詳しく説明することです。質問や与えられたテーマに対して、すばやく、ズバリと、自分の答えを断定的に伝えること。その後で、詳細を説明することが大事です。怖い上司に何かを説明しなければならない、その上司は的確な答えを求めていて、短い時間しか与えられていない状況を想像するといいですよ。
3. 2つ目のポイントに関連しますが、達成可能なタスクを設定することがとても大切です。比較的短く、シンプルなセンテンスやパラグラフで書くようにすること。最初のセンテンスに伝えたいポイントを入れて、続くセンテンスでその詳しい説明を書くようにしましょう。
4. ポイント2と3の両方に関連しますが、すべての書類やペーパーには始まりと、途中と、終わりがありますよね。すばらしい履歴書というのは、エピソードが並べられていて、その各エピソードにつき2、3センテンスで自分の主な業績が書かれているものです。それがよい書類の書き方のお手本になります。
私ができる一番のアドバイスは、これまでに自分が習ってきたものの考え方を乗り越えて、心と想像力を拓いてください、ということです。私がこれまでに指導した中で最も成功したクライアントはみんな、情熱的で、かつ現実的で実践的な人たちでした。
出願のプロセスを、最初から最後まで、できるだけ楽しむこと。そして困難は自分へのチャレンジの機会としてとらえることです。情熱をもてなかったり、その情熱を人に伝えられないと、誰かがあなたを群衆の中から見つけて拾い上げることはとても難しいわけです。
あなたの出願が成功するかどうかは、あなたのロジックと情熱に影響を受けていることを忘れないでください。まずはテストのスコア、次にすばらしい出願書類、そしてMBAの場合は面接。それぞれのステージの順番に合わせて、準備のプライオリティをつけていきましょう。
例えば、あなたのゴールはiBTで100以上を取ることだとする。それなら朝早く起きてCNNやMSNBC、BBC Worldをテレビやネットで観たり聞いたりしなければだめです。英語雑誌も、少なくとも週に2、3記事は読む必要があります。
特定のスクールやコースに強い情熱をあらわすことは、成功の必須条件です。もしあなたの情熱を伝えられたら、それがあなたの出願書類に変わります。あなたはMBAに出願するわけではなく、SternやDardenに、つまり具体的なスクールやプログラムに出願するのだということを忘れないでください。MPAに出願するのではなく、SIPAやSAISに出願するわけです。それぞれのスクールが自分の具体的なニーズや将来のプランに対応しているかどうかをよく理解しましょう。
そして、これが一番重要なこと。、あなたは日本人として出願しているのではなく、たまたま日本人であった人として出願しているのだということを覚えておいてください。日本人がどんなに他の国の人と違うかとか、自分が日本人だからどんなに特別でユニークであるかで自分を定義してはいけません。あなた自身が、人間としてどれだけ特別でユニークであるかを伝えましょう。
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今週の英語Q&Aは、英語の先生からの質問です。another とthe otherの微妙な意味の違いを生徒さんになんて説明したらいいのか…難問です。